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職務に関しては集中する結果、専門性が強化されるからである。
だが。
これを称してつまみ食いという。
結果として大局的判断などできなくなってしまう。
経営セミナー参加者にもこの傾向を持つ人々がいる。
当たり前のことだが、発想や思考は情報に強い影響を受ける。
ただ、あなたを動かす情報には三つの系列があることを確認しておきたい。
過去から累積してきた失敗・成功体験、組織は出すぎたものはたたくという風土などに関する記憶された情報だ。
これは個人の意識の中に、他人には見えない形で内蔵されている。
人の思考は、この過去情報に従って動き出す傾向がある。
第二の系列V行動の仕方を規制する情報時代のム−ドや、会社のル−ルや、集団の暗黙の規律・基準のようなもの。
これが状況によって変わったのに気づいていなかったり、単なる建前にすぎないのにそうだと思い込んでいたりする。
自分のところに入ってくる情報だ。
この情報の刺激に応じて、あるいはその情報を根拠に考え始めるものだ。
偏った情報からは偏った思考しか出てこない。
構造変化、グローバル化は、この辺の整理から対応を始める必要がある。
情報源の管理も必要だ。
ときには情報源の一つである人脈も入れ替える必要があるだろう。
以上の重要事項を確認しておこう。
・外部情報取得のカギは「関心」である。
拡大しよう。
そして最後の五分間の努力。
・自分の「欠落情報」を探そう。
次には、情報を取得し、操作する基本となる思考の問題だ。
思考では随分多くのことが議論もされている。
それは認識論の問題から、右脳、左脳の働き論等、貴重な議論が多い。
だが、ここでは、それらに触れず、構想や企画の基本となる面に限定して述べよう。
基礎的なことだが、必ず役に立つ。
思考力の強化の基本として、思考そのものについて検討しておこう。
アリストテレス以来の伝統的な考え方は、実践的な思考力の強化には大変有効である。
そこで、思考とは、言葉と言葉を組み合わせていく技術または行為である。
さて、言葉には意味がある。
そこで、右の規定は次のようになる。
規定2 思考とは、ある意味とある意味を組み合わせていく技術または行為である。
ところで言葉は、ある意味が整理され、その内容が明確になったときに、概念という。
規定3 思考とは、諸概念の連合、連結を行う技術または行為である。
きて、概念や意味や言葉には、その指す対象とか、内容がある。
それはある現象についてであったり、ある存在についてであったりする。
すなわち、実態である。
コトバとコ卜パの結びつきは、実態の指定・表現であるということが言える。
そこで思考ということを別の見方で言えば、コトバによって、ものに関係をつけることであるということができる。
コトバは思考や発想には、欠かせないものなのである。
つまり、コトバが浮かぶときには、そこにものがあり、ものがあるときにはコトバが浮かんでくる。
こういう関係がある。
この連結の仕方には、例えば、加える、分ける、連結する、逆連結するなどの形式がある。
以上のことから、次のことを確認する。
暖昧なコトバと暖昧なコトバを組み合わせていったのでは、正しい思考はできない。
あるコトバ、意味・内容の組み合わせの仕方によって、思考結果の内容が変わってくる。
あるコトバの一般的に使われる意味・内容と、特定個人に使われる意味・内容が違った場合、両者はコミュニケーションが成立しない。
ある事象、ある概念について、適切な語がないとき、事象や存在と対応する諸概念を考え抜いて、思考内容を整理し、新しいコトバをつくらなければならない。
新たな社会現象等には、新しい造語が行われ、その造語の意味・内容を伝達することによって、意思の疎通が図られる結果となる。
周りを見まわしていただきたい。
経営問題、技術問題、社会問題に関する知識のたくさんある人がいるはずだ。
そして、その中には、いろいろなことをひけらかして、とうとうとしゃべる人がいるはずだ。
また中には、ある種のことを断言的に言う人もいるはずだ。
だが、正確に聞き取ろうとすると、何を言っているのかがわからない。
出してくる結論が、誰が見てもおかしな内容になっている。
それは、こちらが悪いのではない。
先方がおかしいのだ。
つまり、一つひとつのコトバの中の意味・内容が暖昧であるか、コトバのつながりが論理的でないために、その暖昧さとか、非論理性が増幅されて、わけのわからない結果となるのである。
ある会社に「英語使い」と言われた英語の達者な常務がいた。
その力を買われてヨーロッパの本部の責任者として赴任したが、現地ではきわめて不評で、批判を浴び、ノイローゼになってしまった。
「何を言っているのかわからない」。
これが攻撃された点である。
話すことが論理性に欠けていたことが、原因であった。
それならば、地位は低いかもしれないが、実務に詳しい現場の人のほうが現地の取引先の関係者にとってはましであることになる。
思考で「コトバが出発点」と述べたが、実際の思考で、コトバが出てこなければどうしょうもない。
あなたの場合どうだろうか。
この辺から、さらに思考を説明しよう。
発想・思考の自己点検をやってみるこれにはなかなかよい方法がないだろうから、点検法を使ってみたらどうだろう。
問題は三間ある。
時間のない人は、第二問の「逆思考」だけはぜひやってほしい。
指定する課題から連想した言葉を、次々と、できるだけ多く書いてください。
ただし、名詞で書くこと、最初の課題からある言葉を発想したら、次には、その言葉から発想した言葉を書くこと。
そして、また次には、その言葉から発想した言葉を書くこと。
以下、次々に続ける。
次の課題の意昧上、逆と思われるものを書いてください。
ただし名詞で書くこと。
例えば、砂漠という設問に、時計と書く。
前者は空間、後者は時闘を表す。
ます、最初の課題に出た言葉の逆、そこから出た言葉の逆という要領で続けていく。
そして、時計の精密さに対して、その逆として、例えば素朴な加工の鑓輸と続ける。
このケ−スでは、例えば、陸に対して海、海に対して空という類はダメ。
これは陸海空といった単語を思い出したか連想しただけで、逆の意味を考え出したわけではないからだ。
では問題の解説を読んでから始めてください。
さて、どうだろう?意外にやりにくかった人も多いと思う。
なぜか。
例えば、「逆思考」の事例だが、逆を出すためには「手帳」とはなにか?について解答を出さなければならない。
次にその解答から発して、アタマの中で順序を追って、逆なものにまでたどり着かなければならない。
普段はそんな面倒くさいことをしなくても、仕事はまわる。
既成概念のやりくりで済んでしまう。
そうこうするうちに、思考は硬直し、視点は少なくなり、同質化が始まる。
特に成果を上げてきた人が案外うまく逆が出ないということがある。
それは、厳しい環境を、自分の得意な思考形式と得意な知識の範囲に頼って、切り抜けてきた傾向があるからだ。
印鑑も好きな人の好みに合わせちゃうタイプだから印鑑には関係あると思いますと力説。
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